今年度も、ろう学校のご依頼を受けて、幼稚部の保護者の方向けに講座を実施しています。
今回はその中から「ことばの力を育む発問」というテーマを少しご紹介します。
📚 絵本を通じたことばの広がり
題材にした絵本『ことばのまほう』には、子どもの年齢に合わせた問いかけ(発問)が組み込まれており、親子で自然に会話がはずみます。楽しみながらコミュニケーション力の土台を育むことができるのが魅力です。
さらに「ぴゅーん」「わくわく」「たたたーっ」といったオノマトペ(擬態語・擬音語)が多く出てくるため、子どもがことばに興味をもつきっかけになり、意味を直感的に理解しやすくなります。
『ことばのまほう』(たきもとりつこ(作) (著), あきやまあいこ(絵)(著)、みるく舎)
🗣️ 「発問」の工夫でことばが生まれる
ただ読むだけでなく、こんな問いかけを加えると、子どものことばや心がぐんと広がります。
- 「どうなると思う?」(予想する力)
- 「どっちが好き?」(比較・選択する力)
- 「じゅんばんこ、できるかな?」(事故調整の力)
- 「うさぎさんはどんな気持ちかな?」(心情を想像する力)
これらのやりとりは、子ども自身の経験や感情とことばを結びつける大切な対話の場となります。
✨ 絵本から広がる“ことばの力”
絵本は、親子で楽しくことばをやりとりできる絶好の教材です。
「どんな問いかけをすれば子どものことばが広がるかな?」と保護者が少し意識するだけで、日々の読み聞かせがぐっと豊かな育ちの時間になります。