先日11月7日に令和5年度 関東地区聾教育研究会 重度重複 研究協議会が行われ、
開催校である埼玉県立特別支援学校坂戸ろう学園の指導助言者及び講師として「発達段階や実態に応じたコミュニケーションを身につけるために」を主旨としたお話をさせていただきました。
ろう学校では、各学部において聴覚障害教育の専門性向上のための様々な研究・研修が毎年行われています。
その中に関東地区聾教育研究会があり、関東地区(長野・静岡両県を含む) 25の聾学校と5つの研究機関等(聴覚障害者教育福祉協会・国立特別支援教育総合研究所・筑波技術大学・筑波大学・東京学芸大学)で構成されています。
今年1月にも、坂戸ろう学園でろう重複障害教育に携わっている先生方を対象にお話をさせていただきましたが、その時は個別指導に焦点をあてた内容でした。
この時の内容はブログにあげております。↓
blog「ろう重複児の実態に応じたコミュニケーションを身につけるために~坂戸ろう学園にて~」
今回は集団指導に焦点をあて、集団行動をとったり人間関係を構築したりする上で、
必要な技能であるソーシャルスキルのトレーニングを援用した授業作りについてお話をさせていただきました。
また、授業を進める中でねらいの達成が難しいと予測される子どもへの支援として、プロンプトのお話もさせていただきました。
プロンプトとは、行動が起きやすいように行うヒントのような促す刺激を意味しています。
坂戸ろう学園の授業はこれまでに数回参観させていただき、その時の授業者の方々のプロンプトが私にとっては学びのあるものでしたので、その詳細を一つ一つ紹介させていただきました。
具体的には、「文字の書き順や依頼の仕方などの良い見本と悪い見本の違いについての分かりやすい説明」や「ドッジボールのルール理解が曖昧な子どもが教員と一緒に行動することでボールの避け方を覚えたら、教員は少しずつ子どもから離れる」などです。
今回もこのような貴重な機会をいただいた坂戸ろう学園の先生方に感謝申し上げます。
また、協議会にご参加いただいた各学校の先生方、ありがとうございました。
※本写真は、坂戸ろう学園より掲載許可をいただいております。