私たちが普段使っている「思考力」。
言いかえれば「考える力」。
日常生活において考えない日はないというほど私たちは日々考えて生活をしています。
「今夜は何を食べよう?」
「明日はどこへ行こうかな」
「あの人はどう思っているのだろう?」
聞こえない人はこれに加え、その障害ゆえに生じる困難があります。
「筆談でどのように書いて伝えようかな」
「情報保障の必要性について理解してもらうためには?」
「補聴器や人工内耳を装用したからって聴者と同様の聞き取りが困難であることを知ってもらうためには?」
聞こえない人は聞こえる人と共に実社会で生きていく現実の場面で、
自分にとって不当な対応によって生じる機会損失をある程度自分の力で解決しなければいけません。
そのためには日常生活においても教科学習においても
根本的には思考力を育む・深めるという目的にしっかり直結したものでなければなりません。
聞こえない子どもにとってのことばには手話と日本語があり、
その二言語を論理的に運用する思考力が必要です。
論理的にとは?
相手が理解できるように、筋道を立てて分かりやすく表現することが「論理的」です。
頭がすっきりするような考え方の基本を身につけば、
それは自分の考えを他の人に説明しやすくなることにもつながります。
そうすると、上述の機会損失に関して何が問題なのか?必要な対策とは?
それをきちんと伝えることで問題解決につなげられます。
ロジカルシコウ科では、様々な教材を使って、
聞こえない子どもがすっきりするような考えにつなげる活動を行っています。
もちろんそれだけでなく他にもありますが、それはまた今度。